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03.07
A H C か ら の
お 便 り ◆ No.372


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季刊『Be!』副編集長のTです。

梅の便りに続いて、河津桜も。
先日ふと検索してみたら、なんと自宅から歩いて行かれる場所に「河津桜の名所」があることがわかり、週末に出かけてみました。
人出もさほどではなく、ゆっくり散策できました。

いまは編集部、束の間の平常モード。
来年度の入稿などのスケジュールが確定したところです。

私はスケジュール表をA3の紙に印刷し、コルクボードに貼っています。
そのボードには、各印刷物ごとの進行表、企画メモ、自分への注意などが、べたべた貼られています。デスクトップ上もメモだらけですが、いまだに紙のメモも大好きです。
気分的に行き詰まったとき用のメモもいろいろ貼ってあります。
笑える話や、ハッとしたひとことなどです。

いま一番上にあるのは「咲かないときは根をのばせ」。

たしか10代のアスリートが、自分に言い聞かせる言葉として紹介していました。
「すごいなあ! かっこいいなあ!」と心動かされて書き留めました。発言者のことをすでに忘れてしまったのですが、この言葉を見ると「すごいなあ!」の気持ちだけよみがえってきます。

私自身は、もう花を咲かせ終わって(汗)、次世代に引き継ぐ季節を過ごしています。
ですから、この言葉にどうして力づけられるのか、謎です。
もしかすると誰かのことを「すごいなあ!」と思った心の動きが再現されると、全身の細胞にエネルギーが供給されるのでしょうか…

これが、いわゆる「推し」の効用?
(推し活とは縁がない暮らしですが)


∞∞∞ 本日のメニュー ∞∞∞

1.「幻滅期」について

2.もえつきを防ぐために

3.理解を広めて!

4.体験をお寄せください


……………………………………………
1.「幻滅期」について
……………………………………………

まずは能登半島地震に関連した話からです。
被災した人の心理的回復プロセスは、次の4段階で説明されることがあります。

「英雄期」=命を救うためにがんばる
「ハネムーン期」=助け合い、連帯する
「幻滅期」=進まない復旧、被災の違い…
「再建期」=地域が復興へ向かう


『災害と心のケア』ハンドブック(アスク・ヒューマン・ケア)から、「幻滅期」に関する説明を引用してご紹介します。
(情報が不要な方は、読み飛ばしてください)

*****

「幻滅期」になると、今まで表面化しなかった心の問題が、徐々に現われてきます。

これからのことを考える時期になって、自分が受けたダメージに気づくのです。

あらゆることにお役所的な手続きがついて回ります。
罹災証明の取得・補助の申請・仮設住宅の申し込み・保険適用の申請……どれをとっても、規則づくめで、手続きの遅れや混乱が目立ち、がっかりさせられるものです。

援助がこれまでのボランティア的なものから組織化されたものへと本格化することで、住民はホッと息をつく反面、これまでの忍耐は限界に達するのです。

人々はやり場のない不満と怒りにかられます。
親しい人を亡くした悲しみもあふれてきます。
避難生活の疲れも出てきます。

**

「幻滅期」には、多くの人が怒りや欲求不満を経験します。
こうした怒りが建設的な方向に向かうよう、援助する必要があります。
怒りが家族に向かったり、権利の放棄という形をとらないよう、現実的な手助けをしましょう。

目の前に怒っている人がいる場合、反論したり議論を始めるのは避け、具体的に何に一番腹が立っているのか、聞き出しましょう。

援助機関の窓口などで応対する場合は、集団を相手に話をするのは避け、代表者に出てきてもらって話を聞く場所を設定しましょう。

話を始めるには、まずスタッフ自身が深呼吸をして心を落ち着けてください。
怒っている人は、あなた個人を責めているのではありません。
弁解せず、じっくり話を聞きます。

相手の感情がいったん出尽くした後、
「お気持ちはよくわかりました」
と言って、相手が落ち着いているようなら、具体的な話に入ります。

**

災害によるストレス反応のひとつに、飲酒の増加があります。
特に「幻滅期」からは、飲酒問題が急増します。
被災によって感情的に不安定になっているところへ、アルコールが入れば、けんかなどのトラブルも起こりやすくなります。

飲酒している人の家族は、災害のストレス・周囲への気兼ね・飲んでいる人が家族としての責任を果たせない、という3つが重なって、この上なくつらい思いをします。

だから災害後にアルコールによってストレスを紛らわそうとするのは非常に危険な方法です。

**

悲しみの真っただ中にいる人を目にするのは、つらいものです。
けれど、その感情についてあなたが責任を感じることはありません。
「悲しまないですむようにしなければ」
「泣くのをやめさせてあげなければ」
と思う必要はないのです。
周囲の人や援助者にできるのは、基本的には、そばにいてあげることだけです。

落ち着ける場所を探して、すぐに手が届くぐらいの距離をとって座りましょう。
泣いている人には、質問やアドバイスをすべきではありません。
人は泣くだけ泣くと、たいてい気分が楽になったと感じます。
「それはつらいですね」
「本当につらかったでしょうね」
というように、悲しみの感情を受けとめます。

悲しみが癒されるには、その人なりの時間が必要です。

*****

以上、『災害と心のケア』ハンドブックより。
https://www.a-h-c.jp/book/4359

阪神淡路大震災後につくった本なので、だいぶ年数がたっていますが、学校現場でのケアや高齢者のケアなど、Q&Aを含めた具体的な説明が役立ちます。


……………………………………………
2.もえつきを防ぐために
……………………………………………

援助職やボランティアの「もえつき」予防も大切です。

もえつきは、もちろん被災地に限りません。
公私の場面で「人を援助する」立場の人や、「人を相手にする」職種の人につきものの、「職業病」とも言えます。

【電子書籍版】『「もえつき」の処方箋 バーンアウトの予防とケア』
から、抜粋してご紹介します。

*****

本人がギリギリの綱渡りをしていても、周囲はなかなかそのことを理解できません。
ちょっと疲れがたまったのだろうぐらいで片づけられたり、責任感がなくなったと非難されたり、がんこなトラブルメーカー扱いされることもあります。

「近頃あの人はへんだ」「以前はもっとしっかりやっていたのに」など、冷たい目で見られてしまったりするのです。
そんなつらい状態の中で、態勢を立て直さなければとがんばり、あがけばあがくほど、さらに疲弊してしまうのです。

**

もえつきていくもの、それは、自分にはこの世の中でやっていくだけの力がある、という「自己効力感」。
そして、自分は自分でいてよいのだ、という「自己肯定感」。
いずれも、人生を歩んでいくための大切な足がかりです。
だからこそ、極度に進行したもえつきの破壊力は大きいのです。

**

物だけを相手にしているのであれば、「今日はここまでにしておこう」「うまくいかないから、調子のいいときにもう一度やってみよう」という区切りもつきやすいものです。
けれど、人間が相手ではそうもいきません。
特に、面倒を見なければならない相手、助けを必要とする相手、苦しんでいる相手、トラブルを起こす相手は、こちらの調子が悪いからといって待ってはくれないのです。

**

もえつきの危険がもっとも大きいのは、仕事を始めて1年から3年と言われています。
周囲の条件がよほど整っていなければ、ある程度のもえつき現象は起こって当然です。
それは、次のような理由によります。
●事前のトレーニングが十分でないことが多い。
●思い入れが大きく使命感を持っているが、経験と技術が追いつかない。
●職場の中で、理想と現実のギャップに直面する。

一方、長年仕事を続けたベテランが、もえつきを起こす場合もあります。
ひとつの方法を守り続けて、新しいやり方を取り入れなかった。
周囲の変化に対応する方法を見つけられなかった。
リフレッシュする機会を持てなかった。
……などが背景として考えられますが、一番大きいのは、積もり積もった疲労とストレスです。

新人のもえつきも、ベテランのもえつきも、能力や適性の問題ではありません。
状況が過酷な中では、意識的に自分を守る手段を知らなければ、もえつきは起こるのです。

*****

【電子書籍版】「もえつき」の処方箋 バーンアウトの予防とケア
https://www.a-h-c.jp/book/8829

いったん絶版となりましたがニーズがあるため電書で配信しています。
気になる方、ぜひお読みください。
リーダーとしてチーム全体の健康を保つためにも、役立つと思います。


……………………………………………
3.理解を広めて!
……………………………………………

季刊『Be!』154号を予約してくださった方、お手元に届いたことと思います。
ご感想、お待ちしています。

特集で取材をお願いした荻野祐一先生から、こんなうれしいメールが。

――本当に分かりやすく記事に書いて頂いて、下手な医学書よりずっとしっかりと理解出来るように構成されており感心いたしました。
また値段が安くて、この記事のクオリティで医学書なら3000円はするので、かなりお買い得感があると思いました。

↓↓この特集です…………

【特集】心と体のナゾ解き
脳にとって「痛み」とは感情だった!

体の痛みと心の痛み、脳はどう扱う?
私たちはどう対処すればいい?
麻酔科医の立場から「痛みと脳」について研究している荻野祐一先生をガイドに、探索します。

医療従事者の線条体が委縮?…といった聞き捨てならない話も。

《ナゾ解き1》「心が痛む」とき、脳は本当に痛みを感じている
《ナゾ解き2》「痛み系」と「報酬系」…脳はバランスをとりたがる
《ナゾ解き3》自分の痛み・他人の痛みに、どう向きあえばいい?

………………………………

クレプトマニア(窃盗症)の記事では、竹村道夫先生より。

――論旨明快で、一般読者にも読みやすく、単なる解説記事でなく、問題点を指摘し、改善の方向性に関して、適切な意見を述べているのが素晴らしい、と思います。
今後数年間、窃盗症関連の裁判では、Be!のこの記事が引用され、論議されることになると思います。

↓↓この記事です…………

◆誤解だらけの窃盗症(クレプトマニア)
《ICD-11》で今度こそハッキリしたこと【竹村道夫】

クレプトマニアの診断をめぐる長年の混乱に、WHOの疾病分類が決着をつけました。
では、司法と医療はどうあるべきなのか。
竹村医師のお話を聞きました。
コラムでは「ルームK」の受刑者支援プロジェクトも紹介。

………………………………

クレプトマニアへの理解を広めるため、弁護士事務所の中からリストアップして、ご案内をさしあげることにしました。

今回の154号と、
https://www.a-h-c.jp/magazine/12355

クレプトマニアを第2特集にした148号です。
https://www.a-h-c.jp/magazine/9186

関心をお持ちの方、周囲の関係者の理解をうながしたい方、ぜひ2つ一緒にどうぞ!


……………………………………………
4.体験をお寄せください
……………………………………………

●怒り・許し・仲直り
「怒り」「許し」「仲直り」いずれかのキーワードで、投稿を募集しています。
思い浮かんだ体験、ひっかかる思い、知りたいことなど、なんでもお寄せください。
たとえば……
傷つきから回復する途上でわいてきた「怒り」。
自分を「許す」こと。
周囲への「許せない思い」をどう扱うか。
思わぬ「仲直り」の体験。
心に浮かんだどんなことでも、お声をお待ちしています!

投稿は、このメルマガへの返信でも、
↓↓サイト上からでも。
https://www.a-h-c.jp/article/6245
(ほかのテーマもあります)

*****

Tです。

冒頭のスケジュール表、編集の関係者全員にデータを共有し、数人にはA3の紙でも渡しているのですが、現状しっかり見ているのは、私と、あともう1人だけ。
2行の編集後記でおなじみ、レイアウターDです。

あとの人々は、毎回のように
「原稿いつまでですか」
「今回ってしめきりは?」
などと聞いてきます(涙)。
聞いてくる人はまだよくて、言わないと意識にのぼらない人もいます(涙涙)。

おーい、みなさん。
スケジュール表を見ましょう!

(…と叫び続けて数十年)


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